4.6.13

ラッキー天に帰る



6月2日、朝4時、もはや声すらあげれぬラッキーが二度、吠えた。苦しそうな呼び声。
息が荒く、目は半分閉じていた。
自分の小屋が好きなラッキーだったが即席のベッドを作り、そっとラッキーを運ぶ。
枕をしてやるとうっすらこちらを見た。

朝8時半、呼吸は弱くなり、やがて瞳孔の青い輝きが消えた。
天に帰ったようだった。

体はまだ温かかった。

しばらくして外に出て座っていると小さな美しい鳥が目の前に降りてきた。
何かを集め拾っている。
よく見るとそれはラッキーの黒い毛だった。きっと巣作りに使うのだろう。

小鳥は飛び立ち、見ていると街路樹の枝にいたもう一羽の小鳥と一緒にどこかに消えていった。




2.12.12

風になる!2013年




まもなく、クロちゃんも5才、来日して4年2ヶ月、徐々に大人の落ち着きを見せて来た。当初の予想を超える驚異の肉体は底を見せず、獰猛さも同犬種の中でも群を抜く。
クロちゃんに巡り会えたのは幸運もあるがクロちゃんとともに歩んだ年月は多くの事を示してくれた。ケガや地震、転職に多くの事故、挫折など短期間に凝縮された人間のエッセンスを乗り越えてきたのも、この無敵のメゲナイ犬のお陰だ。

多くの人間が俺たちの前で裏切り、あるいはごまかし、逃げていった。
だが5年前にそんなことがおきるのは見抜いていたな。
これから2年間でおきることは更なる厳しい環境に自分を追い込むが、自分の事しか考えない生き方ではなく、理想のために邁進することにした。

そして未だ見ぬ世界で俺たちは風になるな。

ポキコも8歳になろうとしているが元気でその知性は益々磨きがかかる。風格も出てきた。しかし、競技にはもう参加しないが、言語は理解出来るので、まだまだ俺たちの助手席に座るだろう。俺はラブが好きなのは、その性格と能力だけでなく、人間にもっとも近づける犬種だからだな。秋の夕闇の中の散策ほど楽しい事はないな。旅の友、あらゆるところにポキコは顔を出す。

そして未だ見ぬ世界で俺たちは一緒に月の光のもと歩こう。

ラッキーは14才、衰えはまだ顕著に見えない。近隣で最も有名なラブだし、その地位をポキコに譲った後も、癒しの光を放っている。病気もせずに最近はまた食欲もあがり、歩けるようになって来た。我家の守護神は健在だな。

そして未だ見ぬ世界にはラッキーは行かないだろう。しかし俺にはわかっている。森の中にいつでもやってくる事をね。

クロちゃん近況

CSWTに参加、アジリティーファイナルで三位、しかし勝った世界トップクラスのキシャ(ユーロ二位)に二秒差はきついね。だが、たらればなら、世界との距離が見えたな。BCが入って来ても現在の力なら世界の20位以内は可能であろう。
問題は練習時間がないのと効果的な練習が出来てない事だ。だがマイナス面だけではない。クロちゃんをコントロールする俺の脚は欧州人も驚く速さである。つまり人間を完成させる時間なら何とかなるってわけだね。
来年はユーロオープンに挑戦するな。1ヶ月の休みを貰い、英国で転戦し、挑む。そう俺たちがユーロで分厚いBCの快速犬やCSのキシャ、アポ、アダ、ルディを上回るには風になるしかないのだね。
今の時点では下のビデオの差だけどね。




繁殖についてはジャーナの系統が強いため、いったん白紙に戻しユーロ後、あの犬との交配を現地で行うだろうね!
















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